手外科リハビリテーション

 手は生活に欠かせない機能を持ちます。この手指に障害が生じた時には、高度で専門的な手の外科治療が必要であると同時に、損傷の状態・治療方法・手術方法に合わせた、きめ細かな手外科リハビリテーション(ハンドセラピィ)が必要となります。
 手の不調を感じても「使えないほどではないから我慢していた」「どこに相談すればいいかわからなかった」といった患者さんが多くいらっしゃいます。これら手の不調や悩みについて手外科専門医が診断・治療してまいります。

違和感・不調・悩みを我慢せず、
相談してください。
一緒に悩み、一緒に解決しましょう。

ハンドセラピィについて

当院では、手術や注射等の治療だけでなく、手のリハビリテーションであるハンドセラピィにも力を入れています。手は非常に緻密で繊細な構造をしているため、ハンドセラピィには他の身体とは異なるアプローチが必要です。このハンドセラピィを専門的知識・技術により行うのがハンドセラピィです。当院では手や肘のリハビリテーションを専門とするハンドセラピスト(作業療法士)が在籍しており、様々なリハビリテーションを実施しています。

受診が勧められる手や肘の症状

ハンドセラピィを受けるには

ハンドセラピィを受けるには医師の診断が必要です。まずは当院の整形外科の外来診療をお受けください。

医師の診断に基づいて担当セラピストが施術・指導をさせていただきます。ハンドセラピィのみの施術は行っておりませんのでご注意ください。

施術内容

リハビリテーション評価

関節可動域や筋力、知覚などを評価します

個別機能訓練

関節可動域の拡大や筋力の増強、細かい動きの改善を目標に個別機能訓練を実施します

物理療法

ホットパック・超音波・過流浴なども併用いたします

自主トレーニング指導

自主トレーニングメニューの作成・指導をいたします

スプリント作成

必要に応じて、患者さん一人一人にあったスプリント(装具)を作成します

代表的な対象の疾患

ハンドセラピィの流れ

手術直後は腫れや熱感・疼痛が強くみられます。骨折やギプス・シーネ固定に伴い関節が固くなってしまうため、関節の動きがよくなるようにまずは関節可動域訓練を行っていきます。次に炎症症状の軽減、骨折部の状態により、筋力増強訓練を行います。日常生活やお仕事で不自由なく、手が使用できるようになりましたらハンドセラピィ介入は終了になります。介入中は患者さんのとコミュニケーションを大切にしており、患者さんが抱える痛みやつらさ、生活上での困難感、ゴールなどを聴取しているため、症状だけでなく、仕事や趣味・生活習慣等に合わせながらハンドセラピィを提供します。

スプリント作成

ハンドスプリントは患部の安静や変形の強制、拘縮予防を目的として、オーダーメイドで作成しています。また、来院時にその場で採寸・成型し作成するため患者さんの主訴に対して即座に対応することが可能です。

ばね指・腱鞘炎

  • 指がカクカクする
  • 曲がったまま伸びない
  • 曲げられない
  • 指の付け根が痛む

ガングリオン

  • 手首から指にかけて米粒大からピンポン玉くらいの腫瘍がある

ヘバーデン結節

  • 指の第1関節が変形もしくは、腫れて痛む
  • 指先の動きが悪い
  • 水ぶくれができる

ブシャール結節

  • 指の第2関節が変形・腫れて指が曲げにくい
  • 指の第2関節が太くなり、曲がってきた

関節リウマチ

  • 指の第1関節が変形もしくは、腫れて痛む
  • 指先の動きが悪い
  • 水ぶくれができる

手根管症候群

  • 親指から薬指にしびれがある
  • ボタンかけなどがしづらくなった

肘部管症候群

  • 薬指と小指がしびれる
  • 手が痩せてきた
  • 薬指と小指がかぎ爪状に変形して伸びない

マレット指変形

  • 突き指をした後、指の第1関節が伸びなくなった

強剛母指

  • 乳児のころから母指の第1関節が曲がったままで伸びにくい

デュピュイトラン拘縮

  • 手の平~指にかけてコブのようなしこりができた
  • 指が伸びなくなってきた薬指・小指に多い

手指骨折

  • 手に重い物が落ちて怪我をしてから手が腫れた
  • 物や壁などを殴った後から手が腫れ、痛む

手指骨折

  • 手に重い物が落ちて怪我をしてから手が腫れた
  • 物や壁などを殴った後から手が腫れ、痛む